
私は、あの瞬間、コタツに入って、オリンピックを見て、何かがいや、全てが変わったあの瞬間から、変わった。
人生が変わった。生活が変わった。夢に向かって走り出したというよりも、生活の術が変わった。生きていくことと、夢を追うことが初めて同じになった。
別に特に努力をしたわけでもない、特に何かを頑張ったわけでもない。頑張りで言ったら、あの時、そうだなバレー部に居た時や、大学生の時のほうが、頑張っていたのかもしれない。 だけど、だけど、頑張りは何かに目を背けるために、自分と向き合うことを畏れていた頑張りだったのかもしれない。
本当に大切なものと向き合うことは本当はとても難しいのかもしれません。ただただ、難しいのかもしれません。それがあの時はわからなかった。あの時はただ、どこかで自分を攻めていたのかもしれない。それと向き合うことができない、という心のどこかの痛みを、自分のせいにして。
でも今は、普通に、努力ではなく、生活として、私は夢を見ている、夢を歩きだした。私は劇団に入り、脚本を書く機会をすぐに得ることができた。
今では、私が入団してから、順調にお客さんが入るようになった。毎回毎回、何かを確実に掴むようなそんな手ごたえを、劇団の成長を感じる。
そして、脚本家としての仕事が、所属する劇団から意外にも入るようになった。テレビの仕事も増えた。テレビでは、自分が思うような仕事はあまりないけれど、それでも食べるのには充分な収入が入るようになった。
したい仕事とそうでない仕事というような、そんな意識がすくなくなってきた。
仕事が嫌だとか、キライとか、好きとか、そんなものでないということが今分かりだした。もしかしたら、これが天職かもしれないと思うのだ。いや心からそう思う。